この記事では2015年(平成27年)度の横浜市の各区における保育園保留児童数(実質上の待機児童数)をワーストランキング形式で紹介します。
当ブログ「子育てJAPAN」では、自治体が主にPDFファイルで発表している保育園待機児童の情報を、整理して公開しています。前回ご紹介した横浜市の2016年度の保留児童数(実質上の待機児童数)ワーストランキングを作成ついでに、前年度にあたる2015年度版のランキングも作成しました。2016年度版とあわせてごらんください。
このランキングを作成するにあたって参照したのは、横浜市のこども青少年局保育対策課が発表している「保育所等利用待機児童数について」という資料です。
横浜市の未就学児人口と待機児童数概況
300万人都市である横浜市の未就学児童数は、2015年4月には18万7,595人でした。東京都比で3割弱です。
待機児童数は8名(東京都比0.1%)ですが、より実態に近い数値である保留児童数は2,534人でした。東京都比で3割強です。
2015年度の横浜は、東京と比べて子どもの人口が3割くらいで、待機児童(保留児童)数も3割くらいだったので、東京も横浜も同じくらいの待機児童激戦度だったといえそうです。
横浜市の待機児童(保留児童)ワーストランキング
それでは2015年度の横浜市全18区の保留児童数を、多い順にワーストランキングとしてご紹介します。
ワースト3:保留児童数300人越え
- 1位:港北区…448人
- 2位:神奈川区…317人
- 3位:青葉区…305人
ワースト3〜9位…100人越え
- 4位:鶴見区…286人
- 5位:戸塚区…174人
- 6位:磯子区…148人
- 7位:西区…115人
- 8位:南区…113人
- 9位:旭区…103人
ワースト10位〜18位…100人未満
- 10位:港南区…86人
- 11位:都筑区…82人
- 12位:中区…76人
- 13位:保土ヶ谷区…67人
- 14位:緑区…60人
- 15位:栄区…52人
- 16位:泉区区……42人
- 17位:金沢区…31人
- 18位:瀬谷区…29人
…というわけで、横浜市待機児童ならぬ保留児童ワースト1位の座は港北区が大差で獲得しました。どうやら常勝自治体のようです。(とはいえ、子どもがそもそも多い )
横浜市の保育園、保留児童数ランキング(2015)の補足
今回のランキングは単純な保留児童数を比較しています。実際は区によって子どもの数が違うわけで、単純比較したら大きな区がワースト上位にきます。一番保留児童数が多かった港北区は当然子どもの数も一番多くて、未就学児童数は一番少ない西区の4倍くらいいます。
全体的に未就学児童の0.5%〜2.7%くらいが待機児童ならぬ保留児童になる傾向があります。全体平均は子ども18.8万人に対して保留児童が2.5千人ほどなので、1.4%の子どもが保留児童になっています。
ちなみに、割合で比較すると、待機児童数が2番目に多い神奈川区が一番悪い数字(2.7%)でした。反対に一番待機児童数(保留児童数)の率が少ないのが、金沢区でした。子どもの数は港北区の半分程度(約9千人)なのだけど、保留児童数は31人だけで、港北区(448人)の1割未満です。いろいろ対策をしたのか、うまい具合に少なかったのかは、もう少し調べないとわからなさそうです。