横浜市の待機児童ワーストランキング(2018年/平成30年度版)

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この記事では、2018年(平成30年)4月時点の横浜市の保育所等利用待機児童数について区ごとのワーストランキング形式でご紹介しています。待機児童数は前年2人から増えたものの、まだまだ少ない63名でした。

※後述しますが、横浜市の「待機児童」というのは保育園の入りづらさの指標としては不適格です。次の「保留児童ランキング」がより実態にあっています。

横浜市の実質的な待機児童である「保留児童」ランキング (2018年/平成30年度版)
この記事では2018年(平成30年)度の横浜市の各区における保育園保留児童数(実質上の待機児童数)をワーストランキング形式で紹介します。 ひとつ前の記事で、横浜市の待機児童数ランキングを...

神奈川県横浜市が「平成30年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について」という資料を公開していました。

意図的かミスなのかわかりませんが、記者発表資料のページからは最新版(2018年版)が閲覧できませんが、ファイル名のパターンを見抜くとちゃんと見つかります。

http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/kinkyu/file/3004taikijidousuu.pdf(平成 30 年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について )

300万人都市である横浜市の待機児童数は、全体で63名です。前年2名と比べると大幅増ですが、奇跡的に少ない数です。18つある横浜市内の区別にランキングにしてみましょう。

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横浜市の区別待機児童数ワーストランキング(2018)

  • 1位:港北区…15人
  • 2位:西区…7人
  • 3位:鶴見区…6人
  • 4位:神奈川区…5人
  • 5位:戸塚区…4人
  • 5位:磯子区…4人
  • 5位:中区…4人
  • 5位:旭区…4人
  • 9位:保土ケ谷区…3人
  • 10位:南区…3人
  • 10位:青葉区…3人
  • 12位:金沢区…2人
  • 12位:瀬谷区…2人
  • 14位:港南区…1人
  • 15位:緑区…0人
  • 15位:都筑区…0人
  • 15位:栄区…0人
  • 15位:泉区…0人

同数の場合、後述する「保留児童」数が多い順に並べました。前年度が全部で2名だったので比較する意味は皆無だけど、前年ワースト1位にして、唯一待機児童が発生した港北区がワースト1位でした。

参考までに前年度のランキングもご覧ください。

横浜市の待機児童ワーストランキング(2017年/平成29年度版)
この記事では、2017年(平成29年)4月時点の横浜市の保育所等利用待機児童数について区ごとのワーストランキング形式でご紹介しています。待機児童数は前年7人からさらに減って、市全体でたった2名だったと...

横浜市の待機児童数が劇的に少ない理由

さて、ここからは、この待機児童ランキングの存在意義を全否定します。

横浜市には約17.9万人の未就学児童がいます。このうち、2017年4月に保育園入園を希望した人は過去最大で前年比約2,500人超の67,703人です。

待機児童63人ということは、6.7万人がほとんど保育園に入れたのかと思いますが、実際の保育所等の利用児童数は64,623人でした。これは希望者から3,080人ほど少ない数字です。
希望したのに保育園には入れなかった、そして待機児童と呼ばれていない子どもが3千人いるのです。

横浜市(神奈川県)では、この3,080人を「待機児童」とは呼ばず、「保留児童」と呼んでいます。

そして、ここから以下の該当者を除外した人数を「待機児童」とみなしています。

  1. 横浜保育室等(市が独自に制定した認可外保育施設)の利用者…788人
  2. 育休関係 (新年度4月1日になってもまだ育休を取っている人)…458人
  3. 求職活動を休止している方(在宅で保育しながら求職している人)…260人
  4. 特定保育所等のみの申込者など(1箇所しか申し込まなかったり、第1希望でないから辞退した人など)…1,511人

1から4の合計が3,017人なので、保留児童の3,080人から差し引いて、残った63人を待機児童と呼んでいます。ちなみに、この人数は昨年とほとんど変わってません。

育休や求職(=出産退職で、社会復帰のために就職活動)って、子どもが保育園に入れていればそもそも育休終了・就職できてるので、ここに含めるのはかなり違和感ありです。

こうやって、横浜市は「保育園に子どもを入れたかったけどダメだった」親たちが3,000世帯くらいいることを過小評価すべく、63人という待機児童数を発表しています。

2017年の3月に、厚生労働省は「育休している人が復職したいのに保育園に入れず育休を延長したら、それは待機児童だよね?」という趣旨で、待機児童の定義を見直すよう各自治体に呼びかけました。

ただ、3月に言われて4月から直すのは難しいので、2017年は移行期間、2018年から新しい定義で数えるようにしたようです。

この定義の変更だと、数百人レベルで待機児童数が増加するのか、と予想していたのだけど、育休関係による保育所落選数は、前年413人から1割程度増加の458名で、あまり変わらずでした。

横浜市の待機児童対策の本気度は?

横浜市の報道資料によると、横浜市は2018年度は待機児童対策に、約1460億円を投じています。前年比100億円増額だそうです。この大半は保育所運営額です。

横浜市の一般会計予算が前年比1,000億円増やしてだいたい1.7兆円なので、1割近い額が待機児童対策に投入されているようです。

2013年度の予算は1.4兆円のうち880億円が待機児童対策に投入されていて、そこから考えるとこの5年間、かなりの額が増額されています。

ただ、3000人が保育園入れなかった(=3000人が職業復帰できない)という事実は残ってます。本気で待機児童対策をするには100億じゃ全然足りないんだな、という印象です。暴論だけど、3000人が復職したら税金数億円増えるわけだから、投資と割り切ってじゃんじゃん投資してほしいものです。