この記事では、東京都で保活をする方へ向けて、東京都府中市が公開した認可保育施設の2017年4月入園(1次募集)の倍率をご紹介します。
東京都府中市は、東京都のほぼ中央にあり、府中駅や府中競馬場があります。2016年4月時点の保育園待機児童数は296名で、都内での待機児童数は7位、23区以外では最も順位が高かったです。(参考:東京都の待機児童ワーストランキング2016)
2015年には352名でワースト3位だったので、待機児童数上位の常連自治体と言えるでしょう。
この記事では、東京都府中市で、2017年4月に認可保育園の入園を希望した子どもの数と、募集人数を比較することで、府中市の保育園競争率を調べました。
府中市2017年の保育園競争率=1.75倍
はじめに、府中市全体の保育園(認可保育園と地域型保育施設)の競争率をご紹介しましょう。
2017年4月入園の募集定員の合計に対して、どのくらい応募があったか(入園の倍率はどのくらいか)、ということです。
全施設の受け入れ予定人数の合計1,159名に対して、2,030人、倍率にすると1.75倍でした。(一人で複数の園に応募しているのをカウントすると、11,265名の応募で、倍率は9倍超えです。)
ちなみに同じ年で他の自治体と比較すると…
でした。ただ、一般的に0-2歳クラスの倍率が高くて、4-5歳クラスは定員割れしてるので、全体の倍率はあまり実態をあわらしません。よって、年齢別の倍率をみていきます。
府中市2017年の保育園の年齢別の実倍率
府中市が公開している年齢別の募集人数と応募総数のデータを使って、倍率を調べたところ、次のような結果になりました。市立・私立の認可保育園と、2つの地域型保育事業、合計51の園の募集合計です。
- 0歳児…1.50倍 (募集381名に応募573人)
- 1歳児…1.98倍 (募集360名に応募712人)
- 2歳児…2.76倍 (募集148名に応募409人)
- 3歳児…1.61倍 (募集143名に応募230人)
- 4歳児…1.05倍 (募集88名に応募92人)
- 5歳児…0.36倍 (募集39名に応募14人)
多くの自治体と同様の傾向で、0-2歳児では、2>1>0の順に激戦となっています。3歳児クラス以上は競争率が低いことも多いのだけど、府中市は3歳児クラスでもかなりの倍率です。
この入園倍率の目安として、1.5倍を超えるとひどくて、2倍を超えると超激戦です。激選区であっても2倍超えは珍しいのだけれど、2歳児の2.76倍という倍率はかなり酷いです。その陰に隠れてしまいそうだけれど、1歳児の1.98倍もかなり悪い数字です。
府中市2017年の保育園の年齢別の倍率(併願込み)
なお、上記の競争率は、実際に何人の子どもと競っているか、という倍率です。実際には、希望順位と保育指数に従って先行が行われます。
一般的に、保育の必要が高い人(指数が高い人)から順に、希望している保育園に入れていくので、たとえ第1希望の園が定員割れしていても、指数の高い人から入れていくので、入れる保証はありません。
それを踏まえると、複数希望した人を重複してカウントした倍率は次のようになります。
- 0歳児…8.47倍 (募集381名に応募3226人)
- 1歳児…11.71倍 (募集360名に応募4216人)
- 2歳児…15.1倍 (募集148名に応募2236人)
- 3歳児…8.05倍 (募集143名に応募1151人)
- 4歳児…4.52倍 (募集88名に応募398人)
- 5歳児…0.97倍 (募集39名に応募38人)
…1歳児と2歳児は10倍超えの募集。ほとんどの園が10名も募集していないのに、100人以上が応募しているんです。もはや言葉も出ません。
おわりに:この記事の元ネタ
この記事で紹介したデータは、東京都府中市が公開している情報を加工しました。
府中市は、自治体の中では珍しく、ホームページ上で(PDFファイルにすることなく)情報公開をしています。これはとっても見やすくて良い工夫です。
出典:府中市 | 平成29年度4月入所(1次募集)保育所等申込状況
ただし、おそらくこの情報の公開期間は短いはずなので、上記リンクが見られない場合は、保存用に公開されているであろうPDFファイルをご覧ください。