杉並区の保育園倍率、2017年(平成29年)4月入園版

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杉並区保育園倍率

この記事では、東京都で保活をする方へ向けて、東京都杉並区が公開した認可保育施設の2017年4月入園(1次募集)の倍率をご紹介します。

東京都杉並区は、東京都23区の西部にあり、阿佐ヶ谷、高円寺、荻窪などの駅があります。2016年4月時点の保育園待機児童数は136名で、東京都内での順位は26位でした。(参考:東京都の待機児童ワーストランキング2016)

待機児童136人は少ない数字ではないのだけど、杉並区は子どもの数も都内でトップ10に入っているので、子どもが多い割に待機児童数は少ないです。

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とはいえ、2015年度にはわずか42人しか待機児童はいなくて1年で100人ほど増えています。過去にも2桁と3桁を行ったり来たりしているので、比較的待機児童対策に力を入れて、その結果、希望者が増えて待機児童が増える…という循環をしているのかもしれません。

この記事では、東京都杉並区で、2017年4月に認可保育園の入園を希望した子どもの数と、募集人数を比較することで、杉並区の保育園競争率を調べました。

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杉並区2017年の保育園競争率=1.35倍

はじめに、杉並区全体の保育園(認可保育園と地域型保育施設)の競争率をご紹介しましょう。2017年4月入園の募集定員の合計に対して、どのくらい応募があったか(入園の倍率はどのくらいか)、ということです。

100くらいある施設の募集人数の合計3,119名に対して、応募総数は4,205人、倍率にすると1.35倍でした。(一人で複数の園に応募しているけれど、それは数えません)

ちなみに同じ年で他の自治体と比較すると…

でした。ただ、一般的に0-2歳クラスの倍率が高くて、4-5歳クラスは定員割れしてるので、全体の倍率はあまり実態をあわらしません。よって、年齢別の倍率をみていきます。

杉並区2017年の保育園の年齢別の倍率

杉並区では、保育園ごとに何名募集して、何人応募があったか集計して公開しています。そのデータを使って、倍率を調べたところ、次のような結果になりました。

  • 0歳児…1.57倍 (募集830名に応募1304人)
  • 1歳児…1.81倍 (募集875名に応募1585人)
  • 2歳児…1.45倍 (募集523名に応募759人)
  • 3歳児…0.87倍 (募集489名に応募425人)
  • 4歳児…0.39倍 (募集237名に応募93人)
  • 5歳児…0.24倍 (募集165名に応募39人)

案の定、0-2歳児は激戦です。ただ、3歳以上は募集定員割れをしているようです。3歳が定員割れをするのは結構珍しいです。

この入園倍率の目安として、1.5倍を超えるとひどくて、2倍を超えると超激戦です。小金井市や世田谷区では2倍前後の数字が出てきます。待機児童数が少なめの杉並区でも、0-2歳児を入園させるのは高い壁のようです。

保育園の種別倍率でみえる杉並区民の保育園選び

杉並区では、認可保育園(公立・私立・公設民営)と、地域型保育事業(小規模保育所、家庭的保育事業、事業所内保育事業)を別々に集計しています。先程ご紹介した倍率は、それらを合計していました。

杉並区の地域型保育事業の2017年の入園倍率

地域型保育事業というのは、小規模保育所、家庭的保育事業、事業所内保育事業を指しています。

  • 0歳児…0.61倍 (募集64名に応募39人)
  • 1歳児…0.88倍 (募集43名に応募38人)
  • 2歳児…0.24倍 (募集41名に応募10人)

あんまり意味はないけれど、平均すると全体で0.59倍、定員148名に応募87人なのです。

びっくりしたことに、全年齢で定員割れしています。とはいっても、そもそも募集定員が少ないのと、定員割れしているのは第一希望だけで、第二希望以下を合計すると、かなりの倍率になっています。

杉並区の認可保育園の2017年の入園倍率

認可保育園だけの合計では1.39倍 (募集2,971名に応募4,118人)という数字でした。

  • 0歳児…1.65倍 (募集766名に応募1,265人)
  • 1歳児…1.86倍 (募集832名に応募1,547人)
  • 2歳児…1.55倍 (募集482名に応募749人)
  • 3歳児…0.87倍 (募集489名に応募425人)
  • 4歳児…0.39倍 (募集237名に応募93人)
  • 5歳児…0.24倍 (募集165名に応募39人)

地域型保育事業は2歳児クラスまでなので、3歳児以上のデータは全体と同じです。この比較でわかるのは、みんな認可保育園を第一希望にして、2歳で卒園しないといけない地域型保育事業は第二希望以下で申請する、ということです。3歳になってもう一回園を探さなければいけないのって、結構しんどいですからね。

なお、このデータを見たときに、第一希望する人が少ないならば、地域型保育事業を第一希望にしておけば確実に入れるのでは、と思いました。ただ、杉並区のホームページをみると、以下のように書いてありました。

第1希望の申し込み人数が、入園可能数(予定)内であったとしても入園が決まるわけではありません。第1希望から第7希望まで、全ての申し込みをあわせて指数により選考します。

【例】 ☆☆保育園
Aさん 第2希望:指数42
Bさん 第1希望:指数40
指数42のAさんが第1希望の園に決まらなかった場合、☆☆保育園は指数42のAさんが内定となります。

なので、指数40で、運良く募集1名の園に第一希望が自分一人しかいなくても、第七希望に指数41の人がいたら、その人に負けるということです。(第7希望の人が、第1〜第6で全て42の人に負けてた場合)

ただ、指数がそこそこ高い人は、第一希望の少ない地域型に賭けるという戦略はありかもしれません。(ただ、3歳以降のこともあるので、実行は区役所に相談するなどして慎重に…)

ご参考:2016年の倍率

なお、136名の待機児童が発生した2016年4月の入園倍率は以下のとおりでした。

  • 0歳児…1.88倍 (募集625名に応募1,173人)
  • 1歳児…2.51倍 (募集618名に応募1,550人)
  • 2歳児…2.32倍 (募集243名に応募564人)
  • 3歳児…1.90倍 (募集186名に応募353人)
  • 4歳児…1.09倍 (募集105名に応募114人)
  • 5歳児…0.20倍 (募集166名に応募33人)
  • 全体…1.95倍 (募集1943名に応募3,787人)

びっくりしたことに、0-3歳がほぼ2倍超えをしていて、とんでもない激選区です。ここから大幅に倍率を改善してきたので、杉並区は本当に待機児童対策バッチリやっているようです。(多分反動で2018年4月は競争率が再度激化、2019年はまた競争率下がる…とみた)

おわりに:この記事の元ネタ

この記事で紹介したデータは、東京都杉並区が公開している情報を加工しました。

区からのお知らせ(平成29年1月)> 平成29年4月 認可保育所等の利用申し込み状況をお知らせします(29年1月20日)

データ(PDF)

http://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/030/579/2904-ninnka-moushikomijyokyo-2.pdf