この記事は、東京都で認可保育園に入るための活動(保活)をされている方向けに、認可・無認可・認証の違いを、図を交えてわかりやすく説明します。(東京の保活シリーズ全7回の第1回です)
保育園を探すときに、「やっぱり公立が安くていいよね」とか、「無認可って心配じゃない?」とか、「ニンカに入るのは大変だった」とか、そんな言葉を聞いたことはないでしょうか?そして、いったいどれだけ種類があるのか不安になっていませんか?
東京の保育園には、大きく分けると認可・認証・無認可、という3つの種類の保育園があります。ほとんどの人が「認可保育園」を目指し、入れずに涙を流したりします。
認可保育園とはなんなのか、そして他の種類はどういうものがあるのか、図を交えながら説明します。題して東京の保活シリーズ第1回です。(他の記事については目次のページをご覧ください)
認可・認証・無認可保育園の違い?
保育園には、認証とか認可とか無認可とかいろいろな種類があります。図にすると次の通りです。
国が定めた基準を満たしているかどうかで、認可保育園とそれ以外に分かれます。それ以外の中でも、東京都の基準を満たすと認証保育園と呼ばれます。どの基準も満たさなかった場合、無認可保育施設と呼ばれます。
一番多くて一番人気、認可保育園
まず、国が法律で定めた保育園の設置基準を満たしているのが、「認可保育園」です。
設置数・定員ともに一番多いのがこの認可保育園です。ちょっと建物は古いけど、駅前の一等地に園庭があるような保育園は、まず認可保育園とみて間違いありません。
認可保育園には私立と公立があります。また、数は少ないけれど、ほぼ保育園と同義の「認定こども園(保育園部門)」という施設もあります。
このブログでは、単純化するため、認定こども園(保育園部門)は保育園と同じもの、として説明します。
認可保育園というのは、国と地域が公的資金を援助してくれるので、一般的に保育料は安いです。
東京都独自の制度、認証保育園
認可保育園以外の保育園は、国の基準を満たしていないので、「認可外」と呼ばれます。ただ、国の基準ってかなり厳しいので、東京都は独自基準を作りました。この東京都の基準を満たした保育園が「認証保育園」と呼ばれます。
東京都が保育園に公的資金を援助しているので、保育料は少し安くなります。
認可外・無認可保育園
国の基準も東京都の基準も満たさない保育園は「無認可保育園」とか「認可外保育施設」と呼ばれます。公的資金援助が無いので、一般的に保育料は高くなりがちです。
名前から誤解しがちだけど、違法な施設というわけではありません。無認可だから看板も出さずにコッソリ営業している、なんてことはなくて、全ての業者が東京都に届けを出していて、東京都のホームページ上で事業者名・所在地を調べることができます。
地域保育事業
2015年度から新たに「地域型保育事業」という括りができました。これには家庭内保育事業・小規模保育事業・事業所内保育事業等があります。位置付けは認証保育園と同列だけど、認可保育園と同じような手続きが必要です。
公立保育園と私立保育園の違い
ついでに、私立・公立の違いもまとめます。
全ての公立保育園が認可保育園、私立は認可保育園じゃない、と思いがちですが、違います。
番号の順番に一言づつ補足します。
- 全ての公立保育園は認可保育園です。先生はみんな公務員です。
- 先生をみんな公務員にするとすごく人件費が高くなるので、一部の公立保育園(自治体がお金を出して作った)は、運営を民間に委託しました。これが公設民営といって、近年増えつつあります。
- 私立保育園でも、国の基準を満たせば認可保育園として運営させています。(なので、施設が立派なのに、公立保育園と同じ保育料で利用できたりします)
- 認証は上で説明した通りです。公立の認証はありません。
- 無認可も上で説明した通りです。公立の無認可はありません。
2014年度までは家庭内保育事業は「保育ママ」なんて呼ばれていたようです。ベテランの元保育士さんとかが、ご自宅で数名のお子さんを預かる形態です。
このシリーズで説明しているのは、認可保育園と地域型保育事業が中心です。
第1回だけやたらと長くなってしまいました。次回以降はもっと少ないボリュームです。
次の記事では、保育認定区分という聞きなれないワードについてご説明します。