小金井市の保育園倍率、2017年(平成29年)4月入園版

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小金井市認可保育園倍率2017

この記事では、東京都で保活をする方へ向けて、東京都小金井市が公開した認可保育施設の2017年4月入園(1次募集)の倍率をご紹介します。

東京都小金井市は、中央線の武蔵小金井・東小金井駅などがある、東京都のちょうど真ん中あたりにある市です。2016年4月時点の保育園待機児童数は154名で、東京都内での順位は23位でした。(参考:東京都の待機児童ワーストランキング2016)

とはいえ、就学前児童人口が都内でも35番目と、子どもが比較的少ない割に、待機児童が多い自治体ではあります。

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この記事では、東京都小金井市で、2017年4月に認可保育園の入園を希望した子どもの数と、募集人数を比較することで、小金井市の保育園競争率を調べました。

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小金井市2017年の保育園競争率=1.56倍

はじめに、小金井市全体の保育園の競争率をご紹介しましょう。2017年4月入園の募集定員の合計に対して、どのくらい応募があったか(入園の倍率はどのくらいか)、ということです。

2017年4月に入園を受け付けている小金井市全体の認可保育園の合計募集人数は619名でした。これに対して応募が965人だったので、競争率(入園倍率)は1.56倍です。

同じ年の世田谷区(待機児童ワースト上位)が1.88倍、墨田区(東京23区内では待機児童は少なめ)が1.38倍、なので、1.56倍という倍率は、高めに感じます。(※定員2名のところに3人応募しているのが1.5倍、4人応募するのが2.0倍です)

ただ、保育園は低年齢のクラスは定員も多いし応募も多く、高年齢のクラスは定員が少ないけれど応募がほとんどない(定員割れもある)ので、平均値はあまり当てになりません。続けて年齢別の倍率をみていきます。

小金井市2017年の保育園の年齢別の倍率

小金井市では、保育園ごとに何名募集して、何人応募があったか集計して公開しています。そのデータを使って、倍率を調べたところ、次のような結果になりました。

  • 0歳児…1.41倍 (定員225名に応募317人)
  • 1歳児…2.52倍 (定員134名に応募338人)
  • 2歳児…1.75倍 (定員88名に応募154人)
  • 3歳児…1.68倍 (定員68名に応募114人)
  • 4歳児…0.76倍 (定員45名に応募34人)
  • 5歳児…0.14倍 (定員59名に応募8人)

4歳児と5歳児でかなり定員割れしていて、これが平均を押し下げていました。いくつかの自治体を調べてきましたが、小金井市の1歳児の保育園の倍率(2.52倍)はダントツで酷い数字です。

1.5倍を超えるとひどくて、2倍を超えると超激戦です。保育園の激戦地である世田谷区でも、2歳児の1.9倍が最高でした。

0歳児の1.41倍は「高いけれど何とかなる」レベルです。世田谷区よりマシで、墨田区よりちょっと悪い程度です。2歳児の1.75倍はそもそも2歳から入園できる園が少ないため(1歳クラスから進級する子がほとんどで、空きが滅多にない)、高倍率になるのはどこも一緒です。

この数字だけみると、1歳児から保育園を考えているなら、小金井市はやめておけ、という風に思えてしまいます。

小金井市の保育園の競争率、過去との比較

このブログでは、前年度(2016年4月入園)にも競争率を調べました。

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2016年4月入園の競争率は以下の通りでした。この結果、154人の待機児童が生まれました。(倍率をみる限り、かなりの数の隠れ待機児童が発生していると思います)

小金井市の2016年4月の保育園競争率

  • 0歳児…1.31倍 (定員191名に対し応募251人)
  • 1歳児…2.55倍 (定員108名に対し応募276人)
  • 2歳児…2.35倍 (定員79名に対し応募186人)
  • 3歳児…1.53倍 (定員60名に対し応募92人)
  • 4歳児…0.44倍 (定員41名に対し応募18人)
  • 5歳児…0.19倍 (定員32名に対し応募6人)

2歳児の競争率が今年より高い以外は、全体的に似たような傾向です。多くの自治体で、2歳が最難関、続いて1歳、0歳となるので、2017年の倍率がちょっとイレギュラーかも。

さらに遡って、2015年4月入園も調べました。

小金井市の2015年4月の保育園競争率

  • 0歳児…1.37倍 (定員160名に対し応募219人)
  • 1歳児…3.1倍 (定員92名に対し応募285人)
  • 2歳児…2.6倍 (定員70名に対し応募182人)
  • 3歳児…1.61倍 (定員54名に対し応募87人)
  • 4歳児…0.6倍 (定員30名に対し応募18人)
  • 5歳児…1倍 (定員8名に対し応募8人)

2015年度も似たような傾向なのだけど、1歳児の3.1倍という倍率が驚異的です。東京大学の競争率くらいです。(センター試験の成績が悪いとそもそも受験できないので、本当の競争率はもっと高いのだけど…)

そんなわけで、小金井市は1歳児の保育園入園が突出して厳しい自治体ということがよくわかりました。これだけ競争率が激しいと、1歳クラスに入れなくて保育園を諦めた親がかなりいるのでは…と想像します。(そういう人は待機児童に数えなくなってしまうんです)

唯一の明るい材料としては、定員は毎年少しずつ増えているということです。

0歳児クラスは、この3年間で定員が160→191→225人と確実に定員が増えています。0歳児クラスのほうが1歳児クラスより定員が多いのが不思議ですが、1歳児クラスも92→108→134人着実に増えています。とはいえ、現在の応募倍率からすると、もっと定員が増えないと小金井市で子育てするのは大変、ということになりそうです。

おわりに:この記事の元ネタ

この記事で紹介したデータは、東京都小平市が公開している情報を加工しました。

平成29年4月入所申請に係る倍率発表及び希望園変更について
https://www.city.koganei.lg.jp/kosodatekyoiku/hoikuen/hoiku-nyuusyo/4nyuusyo/mousikomijyoukyou.html

小金井市が公開している、各保育園の募集人数とそこに応募した人数をまとめています。
https://www.city.koganei.lg.jp/kosodatekyoiku/hoikuen/hoiku-nyuusyo/4nyuusyo/mousikomijyoukyou.files/bairitu29.pdf

応募人数は、一人で複数の園を併願しているため、応募した人が何人いるのかを示す「実申込数」を使って倍率を計算しています。
定員には、特定教育・保育施設(公立・私立の認可保育園&こども園)と、特定地域型保育事業(小規模保育室など)の各定員を合計した数字を使っています。