この記事では、東京都で保活をする方へ向けて、東京都練馬区が公開した認可保育施設の2017年4月入園(1次募集)の倍率をご紹介します。
東京都練馬区は東京都23区最大の面積を誇り、西武線や東武線が横切っています。2010年代初頭は世田谷区に次いで待機児童が多かったものの、2016年4月時点の保育園待機児童数は166名で、都内での待機児童数は21位と、子どもの人口の割に待機児童は少なく報告されています。(参考:東京都の待機児童ワーストランキング2016および東京都の待機児童が比較的少ない地域(2016年/平成28年度版)
この記事では、東京都練馬区で、2017年4月に認可保育園の入園を希望した子どもの数と、募集人数を比較することで、保育園競争率を調べました。
練馬区2017年の保育園競争率=1.31倍
はじめに、練馬区全体の保育園(認可保育園と地域型保育施設)の競争率をご紹介します。
2017年4月入園の募集定員の合計に対して、どのくらい応募があったか(入園の倍率はどのくらいか)、ということです。
全年齢の募集3,915名に応募5,130人だったので、1.31倍です。(なぜか練馬区は募集といわず「欠員」と言うようです)
年齢によって倍率はバラバラなのであまり意味はないものの、同じ年の他の自治体と比較すると、1.31倍は結構低い倍率に思えます。
- 世田谷区(待機児童ワースト上位)が1.88倍
- 府中市(23区以外では待機児童最多)は1.75倍
- 小金井市(人口の割に待機児童多い)が1.56倍
- 墨田区(23区内では待機児童少なめ)が1.38倍
- 杉並区(人口の割に待機児童少ない)が1.35倍
ただ、多くの人は0-2歳児クラスの倍率を知りたいと思います。
練馬区2017年の保育園の年齢別の実倍率
練馬区が公開している年齢別の募集人数と応募総数のデータを使って、倍率を調べたところ、次のような結果になりました。
- 0歳児(産休明け&100日以上)…1.51倍 (募集744名に応募1124人)
- 0歳児(8か月以上)…1.09倍 (募集454名に応募496人)
- 1歳児…1.40倍 (募集1409名に応募1969人)
- 2歳児…1.55倍 (募集531名に応募822人)
- 3歳児…1.90倍 (募集287名に応募545人)
- 4歳児…0.74倍 (募集180名に応募134人)
- 5歳児…0.13倍 (募集310名に応募40人)
なお、この応募数には、転園希望者も含まれているとのことです。おそらく、大半は2歳までしか預からない小規模保育園などから3歳児クラスに転園する人でしょう。
練馬区は、他の自治体と違って、0歳児を2つに区分して集計しています。両方一緒に集計すると、1.35倍になります。8ヶ月以上の子どもの方が倍率低いのが意外に感じます。
この入園倍率の目安として、1.5倍を超えるとひどくて、2倍を超えると超激戦です。3歳児がやや倍率高いものの、激選区と比べると、比較的穏やかな倍率に感じます。(とはいっても、3人に1人は落選するレベル)
ちなみに昨年(2016年4月入園)は次の通りでした。
0-2歳のすべての世代で、募集が2割ほど増えていることもあって、倍率は昨年より低くなっています。良い傾向です。
練馬区2017年の保育園の年齢別の倍率(併願込み)
なお、上記の競争率は、実際に何人の子どもと競っているか、という倍率です。実際には、希望順位と保育指数に従って選考が行われます。
一般的に、保育の必要が高い人(指数が高い人)から順に、希望している保育園に入れていくので、たとえ第1希望の園が定員割れしていても、指数の高い人から入れていくので、入れる保証はありません。
それを踏まえると、複数希望した人を重複してカウントした倍率は次のようになります。
- 0歳児(産休明け&100日以上)…11.66倍 (募集744名に応募8677人)
- 0歳児(8か月以上)…7.76倍 (募集454名に応募3,522人)
- 1歳児…11.13倍 (募集1,409名に応募15,683人)
- 2歳児…10.87倍 (募集531名に応募15,683人)
- 3歳児…12.38倍 (募集287名に応募3,554人)
- 4歳児…3.79倍 (募集180名に応募682人)
- 5歳児…0.49倍 (募集310名に応募152人)
10倍とか恐ろしい数字になってしまいました。一人平均で7-8園を併願するためですね。残念ながら、少しでも可能性のあるところには出願しないといけないようです。
おわりに:この記事の元ネタ
この記事で紹介したデータは、東京都練馬区が公開している倍率表の情報を加工しました。
一次発表は、2月17日(金)を予定しているそうです。その結果を受けて二次募集の選考を行い(受付中で、2/24締め切り)、結果が3月10日に発表されるということです。(参考:保育利用案内(平成29年度版)