2017年/平成29年の練馬区の待機児童48人の実態

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この記事では、2017年4月1日時点の東京都練馬区の保育園待機児童が48人だったという発表に対して、実際に保育園に入れなかった人数がもっと多いことについて書いています。

2018年度(平成30年度)が始まりました。4月から保育園に入れた人、残念ながら入れずに育休を延長した人、待機児童扱いになった方など、いろんな方がいらっしゃると思います。

全くタイムリーではないのだけど、昨年度の練馬区の待機児童がたった48人とえらく少なくて、でも調べたらそうでもなかったので、カラクリをご紹介します。

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2017年4月時点の練馬区の待機児童数は48人

練馬区・東京都が発表した資料によると、2017年4月1日時点の保育園待機児童数は、わずか48人で、東京都全体のなかでも、37番目と下の方の順位でした。

東京都の待機児童数ワーストランキング (2017年/平成29年度)
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人口の多さもあって、数年前までは世田谷区に続いて待機児童数がワースト2位だった練馬区ですが、積極的な待機児童政策によって待機児童を減らせているように見えます。

ただ、2017年の待機児童数集計というのは、結構ワケありな数字です。これまで「個人の理由によって保育園を辞退した人(家から遠すぎる保育園に入園が決まったとか)」や「保育園に入れなかったので、親が育休延長したという人」を待機児童として数えるかどうかが自治体の判断に任されていました。

悪名高いのが「待機児童0人」の横浜市です。

あれ、この人たちは数えない?横浜市の待機児童数の定義の秘密
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横浜市では、「保留児童」という独自の言葉をつかって、「保育園には入れなかったけど待機児童じゃないよ」と言い張っています。

ただ、これはあんまりにも実態とかけ離れた数字が出るので、待機児童の定義を見直そう、と厚生労働省が2017年度から動き始めています。

保育園「待機児童」の定義見直し(2017年/平成29年)
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ただ、2017年度は移行期間という扱いで、これまでの(少なくカウントする)方法が容認されてしまっていて、2017年度の練馬区はそんな旧方式でカウントした自治体の一つです。

2017年の練馬区の本当の保育園待機児童数は?

こちら、練馬区のホームページからお借りします。

ホームページによると

平成29年4月1日の待機児童数は、昨年度の166人から減少し、48人となりました。とりわけ、1歳児の待機児童数は122人から6人となり、ほぼ解消されました。

とあります。一番下のE行を指しているわけです。でも、よくみると、一番上のA行には、0〜5歳児の合計で830人の子どもたちが認可保育園に入れなかったことになっています。

ただし、そのうち認可外保育施設に入った子どもも一定数いて(B行)、241人もいるそうです。

つまり、830-241=589人の子どもたちは、希望したけど保育園に入れていないことになります。

Cの「特定園のみ希望」というのが結構曲者で、遠く離れた第10希望の保育園に入れたけど、とても毎日通える場所ではないので辞退した、とか、きょうだい別々の園で両立困難、といった「個人の事情」で辞退した人を含むらしいです。

Dの育児休業中というのは、一番変な話で、多くの方(たいていは母親)は、産休をとって、保育園が決まるまで育休をとります。決まらなかったら育休を延長するんですが、この場合って「育休中でお世話できるから待機児童にはカウントしませんよ」となるんです。

172人が育休延長したため、練馬区はこの人数を待機児童から引いちゃったのです。

というわけで、本望ではないかもしれないけれど無認可に入った人を抜くと、練馬区の待機児童数(2017年/平成29年4月1日時点)は、発表されている48名とは程遠い、589名いたことになりますね。

今年は算定方法が厳しくなるはずなので、589から増えた・減ったで練馬区の保育園充実に関する本気度合いが測れると思います。