この記事では、東京都の待機児童数ワーストランキング2018年版を公開しています。東京都にある全ての市区町村の保育園の待機児童数を、待機児童数が多い順に紹介します。
東京都(福祉保健局)が発表した2018年4月1日付けの保育園待機児童数をもとに東京都の保育園待機児童数ワーストランキングを作成しました。
2018年度の東京都の待機児童数は、全62市区町村の合計で5,414人でした。前年度が8,586人だったので、何と3,172名(約4割)減っています。
ちなみに、保育園(認可保育園、認証保育園、認証こども園)に入っている子どもの数は前年度から1万6千人も増えた293,767人でした。1万6千人増加というのは、昨年とほぼ同じ増え幅なんです。利用者が増えて待機児童が減る、ということで、待機児童対策は少しずつ前進しているようにみえます。
2018年度:東京都の待機児童数ワースト1位〜10位
今年は大幅に簡略化して公開します。
- 1位:世田谷区…486人(前年1位) 増減-375
- 2位:江戸川区…440人(前年4位) 増減20
- 3位:目黒区…330人(前年2位) 増減-287
- 4位:大田区…250人(前年3位) 増減-322
- 5位:府中市…248人(前年5位) 増減-135
- 6位:足立区…205人(前年7位) 増減-169
- 7位:国分寺市…202人(前年30位) 増減110
- 8位:三鷹市…190人(前年11位) 増減-80
- 9位:墨田区…189人(前年21位) 増減41
- 10位:中央区…188人(前年8位) 増減-136
相変わらず世田谷区が待機児童数ワースト1位の座に登場しています。しかし、今年はだいぶ様子が違います。世田谷区の子どもの数・保育サービス利用者数は都内でもダントツなので、「子どもが多いので待機児童も多い」という側面がありました。
ただ、数年前に1,000人以上いた待機児童数は、度重なる待機児童対策により年々減っています。昨年は2位の目黒区に250人近い差をつけていたのに、今年はついに2位と46人差です。来年もしかすると世田谷区が待機児童数ワースト1位を陥落するかもしれません。
江戸川区の伸びが気になるところです。江戸川区は昨年まで一部の育休延長者を待機児童に含める、としていたので、今年から数え方が変更になったのが影響しているかもしれません。
2018年度:東京都の待機児童数ワースト11位〜48位
東京都の待機児童ワーストランキング、続いて一気に11位から48位(待機児童数が1以上)までご紹介します。
- 11位:板橋区…185人(前年14位)
- 12位:台東区…183人(前年16位)
- 13位:中野区…171人(前年6位)
- 14位:調布市…167人(前年10位)
- 15位:渋谷区…151人(前年12位)
- 16位:町田市…146人(前年15位)
- 17位:日野市…139人(前年13位)
- 18位:西東京市…129人(前年22位)
- 19位:文京区…100人(前年26位)
- 20位:小平市…96人(前年31位)
- 21位:港区…89人(前年19位)
- 22位:小金井市…88人(前年20位)
- 23位:多摩市…83人(前年32位)
- 24位:荒川区…80人(前年18位)
- 25位:練馬区…79人(前年37位)
- 26位:江東区…76人(前年9位)
- 27位:狛江市…75人(前年28位)
- 28位:葛飾区…64人(前年34位)
- 29位:八王子市…56人(前年25位)
- 30位:稲城市…54人(前年29位)
- 31位:武蔵野市…53人(前年24位)
- 31位:国立市…53人(前年27位)
- 33位:立川市…48人(前年23位)
- 34位:清瀬市…44人(前年38位)
- 35位:北区…42人(前年33位)
- 36位:武蔵村山市…39人(前年43位)
- 37位:東久留米市…38人(前年35位)
- 38位:昭島市…35人(前年42位)
- 39位:新宿区…25人(前年40位)
- 40位:東大和市…24人(前年46位)
- 41位:品川区…19人(前年17位)
- 42位:瑞穂町…14人(前年41位)
- 43位:青梅市…13人(前年43位)
- 44位:日の出町…9人(前年47位)
- 45位:あきる野市…8人(前年43位)
- 46位:東村山市…5人(前年36位)
- 47位:羽村市…4人(前年47位)
- 48位:八丈町…2人(前年47位)
私が以前住んでいた練馬区は、子どもの数も待機児童の数も多くてワーストランキング上位だったのに、近年大幅に待機児童数を減らしていました。ただ、今年から算出方法が変わった影響か、前年から30人ほど待機児童数を増やして、順位がアップしていました。
2018年度:東京都の待機児童数ワースト49位(待機児童ゼロ)
2018年度は東京都では14の市区町村で待機児童ゼロを達成していました。待機児童数が同じ場合、保育サービス利用者数が多い順に並べています。
- 49位:杉並区…0人(前年39位)
- 49位:豊島区…0人(前年47位)
- 49位:千代田区…0人(前年47位)
- 49位:福生市…0人(前年47位)
- 49位:大島町…0人(前年47位)
- 49位:奥多摩町…0人(前年47位)
- 49位:小笠原村…0人(前年47位)
- 49位:三宅村…0人(前年47位)
- 49位:神津島村…0人(前年47位)
- 49位:新島村…0人(前年47位)
- 49位:檜原村…0人(前年47位)
- 49位:御蔵島村…0人(前年47位)
- 49位:利島村…0人(前年47位)
- 49位:青ヶ島村…0人(前年47位)
23区からは、前年度に引き続き豊島区と千代田区が待機児童数ゼロを達成し、今年は杉並区も前年度から29名減らして待機児童数0を実現しています。なお、福生市が千代田区とほぼ同レベルの1500人程度の保育サービス利用者数です。それ以外は200名未満または100名未満の保育サービス利用者数の小さな自治体です。
前年度のランキングを観たい方はこちらです。
まとめ:2018年度の東京都の待機児童
最後に、こちらでご紹介した情報は全て、東京都福祉保健局が2018年7月30日に公開した情報をもとに作成しました。
今年は考察など一切なく、淡々とデータを公開するにとどめたようです。
待機児童数の増加が大きい区市町として、次の3つが挙げられています。
- 1)国分寺市 110人
- 2)墨田区 41人
- 3)練馬区 31人
待機児童数の減少が大きい区市町村には次の3つです。
- 1)世田谷区 -375人
- 2)大田区 -322人
- 3)目黒区 -287人
このほか、江東区、中野区、品川区も200人以上の待機児童数が減っています。(今回は考察できていません)
詳しいデータをご覧になりたい方は、東京都福祉保健局の公開情報をご覧下さい。